東野圭吾(2003)『殺人の門』角川書店

東野圭吾(2003)『殺人の門』角川書店を読んだ。

 いわゆる青酸カリだ。それが毒薬の王様であることは以前から知っていた。それだけに,一度見てみたいと思っていたのだ。その憧れの毒薬が目の前にある。

 工作工場では金属加工も行っていたから,冶金やメッキのために青酸カリを使うこともあるのだろう。もっとも,さほど頻繁ではなかったはずである。すでにそうした技術は古いものになっていた。

 青酸カリは,薬事法(現:医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律,略称:医薬品医療機器等法,薬機法)の毒薬(毒性が強いものとして厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する医薬品)には該当せず,毒物及び劇物取締法(略称:毒劇法)の毒物に該当する。

角川書店校閲担当者がクソなのか,主人公:田島和幸の詰めの甘さを表現したものなのか,判断が悩ましい。

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