瀧本哲史(2012)『武器としての交渉思考』講談社

瀧本哲史(2012)『武器としての交渉思考』講談社を読んだ。

『武器としての決断思考』にも書きましたが、「ギリシャのGDPはどの国と同じでしょうか?」と質問すると、相手は「フランスと同じくらいかな。いや、もっと小さくて、ベルギーくらいかな」といった感じに考えます。そして、いろいろな国の名前を挙げたりしますが、実際には、神奈川県と同程度のとんでもなく小さい国なんですね。みんな「国」と聞いたとたんに、国家の枠組みで考えてしまう。それがアンカリングです。

結局、ギリシャのGDPはどの国と同じ(くらい)なのだろうか。神奈川県と同程度の場合、それなりに大きい国ではないだろうか。

  1. 価値理解と共感を求める人
    • まず、相手の価値観に合わせる
    • 相手の価値観を変えようとは絶対に思わないこと
    • 共通の敵を設定して、共犯関係になる
  2. ラポールを重視する人
    • 時間をかけて「ラポールを築く」努力をする
    • 相手に好意を伝える
    • スモールギフトをおくる
    • 相手との共通項を見つける
    • 相手と同じ話し方・振る舞い方をする
    • 共同作業を行う
  3. 自律的決定にこだわる人
    • 相手を説得しようとはせずに、判断するための「情報だけ」を伝える
  4. 重要感を重んじる人
    • 本心で、丁寧に、敬意をもって、相手に接する
    • 反応速度を速めることで、「あなたを大切にしている」ことを相手に伝える
  5. ランク主義者の人
    • 高いランクの人間をメンバーの一員に引き入れる
  6. 動物的な反応をする人
    • 相手の生理的感情に配慮しながら、うまくスルーする