金融商品取引業,商品先物取引業の個人向け営業に求める適性

 豊証券株式会社の伊藤立一代表取締役社長が学生に向けた社長メッセージを読んだ。金融商品取引業商品先物取引業の個人向け営業で精神的な強さが必要となる理由を,取扱商品の特徴の観点から丁寧に説明した文章だと思う。

 証券会社特有の厳しさとは,価格が変動する=リスク商品を取り扱っているという点に尽きると思います。証券会社で取り扱う金融商品とは,他のどの商品とも違って商品自体に利用価値がありません。「購入した時点より価格が上昇した時点で売却して利益を得る」それのみに価値があります。

 また,その価格は我々がコントロールできない市場環境によって変動します。営業員がどれだけ努力しても,市況環境によっては結果的にお客様に損失を発生させてしまうという事態が起きることになります。損失を発生させたということは我々の努力には価値がなかったということに繋がります。

 リスク資産を取り扱うことの厳しさは,努力の量とは比例せず,時にお客様に損失を与えてしまうという厳しさにあります。

 よって,証券会社で仕事をするということは精神的に強くなければ務まりません。当社を志望する方は,東海地区で仕事をしたいという方が多いようです。そのため,地方銀行や信用金庫などと並行して志望される方が多いと思います。不遜な言い方かもしれませんが,それらを第一志望とされる方は,証券会社を同じ地元金融機関として希望することはやめた方が良いと思います。それは前述の通り,取り扱っている金融商品のリスク度合いが全く違うからです。リスク度合いが違う=それは全く違う業界であるといえると思います。

 当社が求める人財像とは「精神的に強い」という一言に凝縮されていますが,敢えてポイントを3つ付け加えるとすれば,第一に人として明るいということ,第二に忍耐力があるということ,最後にハングリーであるということです。・・・(後略)・・・。

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